・ホンダ フリード ・MINI COOPER
「日本カー・オブ・ザ・イヤー 2024-25」のイヤーカー(大賞)に選ばれたホンダ フリード。輸入車最上位のインポートカー・オブ・ザ・イヤーがMINI COOPER。特別賞のテクノロジーカー・オブ・ザ・イヤーがホンダ CR-V e:FCEV、同じく特別賞のデザインカー・オブ・ザ・イヤーは三菱トライトンが受賞した。
僕が投票したのは、イヤーカー1位にMINI COOPER、2位がボルボEX30、3位は三菱トライトン。 特別賞テクノロジー・カー・オブ・ザ・イヤーがマツダ MX-30 ロータリーEV。 デザイン・カー・オブ・ザ・イヤーが、BYD シールだった。
・フォルクスワーゲン パサート
フルモデルチェンジしたパサートに新東名高速と箱根周辺で乗った。初のプラグインハイブリッド(PHEV)のパワートレインを搭載し、ほとんどの速度域をモーターだけで走った。静かで滑らかな加速は上質感を伴って、パサートの新しい魅力となっている。
新しいパサートはセダンの製造が廃止され、ステーションワゴンのみとなってしまったのが少し寂しい。しかし、新型パサートではステーションワゴンボディの長所に磨きが掛けられている。具体的には、SUVと較べて低い着座位置と重心による中高速域での安定した乗り心地とハンドリング、乗り降りしやすさ、広大で出し入れしやすい荷室など。追って輸入されるディーゼルエンジン版の仕上がりも気になるところだ。
・三菱 アウトランダーPHEV
マイナーチェンジしたアウトランダーPHEVのポイントは2つ。一つ目はバッテリー容量を10%アップしたこと。モーターで走る範囲が広がって航続距離が伸び、エンジンがほとんど掛からなくなった。つまり、EV(電気自動車)に近くなった。
二つ目はヤマハ初のカーオーディオを採用したこと。モーターで滑らかに、静かに走るようになったから、このクルマにカーオーディオを奢る意味は大きい。
・フォード カスタムV8
2024年一杯で営業を停止し、再開発が行われる学士会館の正面脇に古いフォードが駐められていた。派手で巨大化する前のアメリカ車だ。
フロントガラスもまだ曲面化されておらず、2枚の平面を中央でつなぎ合わせるタイプだから古い。1950年のフォード カスタムV8だった。日本で乗用車が造られる前の時代のクルマだから、当時は日本の路上はこうしたアメリカ車やヨーロッパ車ばかりが走っていた。昔の日本映画で刑事や新聞記者などが乗っていたり、記録映像などをYouTubeで見るとそうしたクルマたちをたくさん見ることができる。
・トヨタ ソアラ
とある建物の地下駐車場で、今では眼にすることの少なくなった初代ソアラと遭遇した。
テーマカラーだったシャンパンゴールドとブラウンメタリックの2トーン塗装で、リアウインドにオリジナルのシェイドまで付いている。さらには、この時代特有のフェンダーミラーが付いているというオリジナル度の高さにビックリ。
コンディションは悪くはなさそうだが、ルーフとボンネットの塗装の艶が失せかけてしまっているのは陽焼けのせいだろうか?
ちょうど降りてきたオーナーさんによると、新車からではないが30年以上乗っているとのこと。2.0リッターエンジンを搭載した「VX」グレードなので5ナンバー。初代ソアラでは、2.7リッター6気筒エンジンが搭載されたトップモデルは、当時は税金がとても高かった3ナンバー仕様だったことが注目を集めていた。それまで日本車には存在していなかった高級パーソナルカーの嚆矢となった。
プロフィール
Hirohisa Kaneko【金子 浩久】
モータリングライター。
クルマとクルマを取り巻く人々や出来ごとについての取材執筆を行なっている。
最新刊は『クラシックカー屋一代記』。