まるで絵画の世界に迷い込んだかのような、ロマンチックな傘を手がける「モンブランヤマグチ」は、1960年の創業以来、傘専門メーカーとして熟練職人が骨組みから生地の裁断、縫製、仕上げまでを一貫して行なってきた。オリジナリティのある傘の生地には、着物に用いられてきた日本の伝統技術「ほぐし織り」の技法を駆使している。
「ほぐし織り」は、仮止めの糸を入れた生地に手捺染（手で型染めをする技法）で柄をつけ、仮止めの横糸を抜く技法。この工程で絵柄が微妙にずれることで、絵の具がにじんだような独特の風合いを出せるのだ。「ほぐし織り」ならではの模様のにじみがプリント柄では出せない、色柄の柔らかさと温かみ、奥行きを生み出している。また、注目してほしいのが雨に濡れたときの生地の表情。雨の雫で色柄がより鮮明になり、とても美しく見える。
　今回ご用意したのは、グラデーションのボーダーの生地に、自転車やおしゃれな街並みが描かれた折り畳み式の傘。UVカット加工と防水加工が施されているため、晴雨兼用でお使いいただける。張り地の素材には天然素材の絹を35％使用し、艶やかさと高級感があり、通気性も抜群。親骨は丈夫なグラスファイバー、中骨にはアルミニウム、持ち手には天然木の楓を使用。超軽量なので、折り畳んでバッグに忍ばせておくときも、使用時も扱いやすい。色はピンクとグリーンの2色展開をご用意した。
一本の傘を作り上げるのに約30人もの傘職人が携わり、1日にできる傘はわずか10～20本。手塩にかけて作られた芸術品のようなエレガントな傘は、長く愛用できる逸品である。