伊藤嘉朗「3Dプリンター作品」

[作家からのコメント]
人の動きと空間のつながりをテーマとした空想の家を3Dプリンターで内部の階段やランダムな窓を表現した約1/250スケールのモデル。

フィボナッチ積み木
0+1=1、1+1=2、1+2=3、2+3=5、3+5=8、というように一つ前の数と二つ前の数を足した数の数列を1辺にもつ正方形の家を集めて積み木にしました。全て組み合わせた長方形は黄金比に近い形になります。

メビウスハウス
1枚の板を立体的に折り曲げてその端と端をつなげた輪になっていて、順にたどっていくと1階の床→内壁→天井→外壁→床…… と1周すると1階の床の裏に繋がり、更にもう1周すると元にもどってくるメビウスの輪になっています。内部の螺旋階段を使うことで板の表と裏を飛び越えて移動することができます。

トーラスハウス
トーラス（torus）とはドーナツのように真ん中に穴の空いた回転体のことです。このトーラスハウスは中庭を囲む四角いトーラス型の建物で、大きくカットした面と階段を使って、建物の外、建物の中、中庭を自由に行き来することができるようにしています。

[伊藤嘉朗 プロフィール]
東京藝術大学大学院修了後、設計組織アモルフ、團紀彦建築設計事務所を経て、2000年伊藤嘉朗建築設計事務所を設立。
建築設計を軸に地域アートイベントやワークショップなどのコミュニティ活動に参加。