群馬県桐生市は繊維産業が盛んであることから、織物の街として知られている。この地で一人の熟練職人が糸選びから編立、縫製、仕上げを一貫して行なうのが「大橋メリヤス」。今では数少なくなったドイツ製の横メリヤス編み機のメンテナンスを丁寧に施し、製品づくりに使い続けている。糸に負担をかけずにゆっくりと空気を取り込みながら編み上げるため、アナログ機ならではの手編みのようなふんわりとした編み地ができあがる。
こちらのボレロカーディガンもこのアナログ機を使い、編み上げられたものである。サラッとした肌触りの麻となめらかな絹糸を使用し、糸を強く引っ張らずに時間をかけて編み上げられているので、肌当たりが柔らかく、ふわふわとした着心地で心地良い。
レース編みが上品でかわいらしいデザイン。ゆったりとした袖は気になる二の腕をカバーしてくれる。腰にかかるくらいの長すぎないちょうど良い丈は、パンツスタイル以外にも、スカートやワンピースと合わせても好相性。日差し除けや冷房除けとしても活躍する。
熟練職人が機械の持ち味を活かしながら、手仕事で生み出す糸の表情はとても繊細。素材の良さを感じられる上質な羽織ものである。